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田島作833手の考察・訂正・結論 [詰将棋]

 前回の記事について、重大な間違いを指摘されてしまった。

 詰将棋考察ノート

 確認しましたが、ご指摘通りのようですので、不明をわびるしかないです。申し訳ないです。

 結論として、「52と」「71と」を先に消させられると、66角以下の収束手順に逃れ順ができてしまうということでした。

 この逃れ順を回避するためには52成桂でなければならなかったのでした。

 収束手順を何とかしようとか言うのは全く無意味な作業でしたね。

 安易なことは考えてはいけませんでした。反省しております。


 ただし、この趣向の理想型が950手越えであったことは間違いないとは思うのですが、そうは簡単に実現できないということですね。
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田島作833手の考察・補足 [詰将棋]

 前回の記事を補足しておきます。

 実は以下の仮想図を想定してみたことがあります。

kaso.gif

 仮想作意は55銀、(イ)65玉、66銀、54玉、55銀打、43玉、44馬、32玉、22香成、同金、同馬、同玉、23金、21玉、12歩成まで15手。

 かなりそれらしい手順になったのですが、(イ)74玉の変化が、別詰ありの駒余らず変長なので、結局割り切れていません。
 仮の話で5枚目6枚目の香が使えるのなら、13歩の替わりに、攻方13香と玉方11香を配置して19手作意にできて、(イ)の変化は、72龍、73飛合、同龍以下が早詰になるので割り切れるんですけどね・・・。

 また、そもそも、4枚目の金を配置してしまうと、金合の余地がなくなるので、その前の段階で簡単な余詰が発生してしまう、というのは前回書いた通りです。

 結論としては、駒に余裕がなさ過ぎるので、どうしようもないですね。

 結局、田島さんが考えてダメだったものは、常人が考えても無駄、というのを再認識しただけでした。

 後もう少しでどうにかなりそうなんですが、本当に惜しいなあ、と言うのが実感です。

 <追記>
 「惜しい」というのは、この収束さえ決まれば、960手越えのさらなる超大作になる可能性があったのに・・・、という意味です。

 趣向部分は問題なく成立しているはずなのに、収束部分のちょっとした不具合だけで全体が否定されるとしたら残念至極ですが、833手の妥協案があったのは良かったと考えるべきなのかもしれません。

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田島作833手の考察 [詰将棋]

 パラ9月号で一番気になった記事は、6月号「やさしい大学院」田島作833手の結果発表でした。
 これが「やさしい」とはとても思えないが、それが作者の希望だったらしいのでしかたないですかな・・・。

  tajima833.gif

 私は6月の時点で大まかな構造は理解できていたのですが、細かい変化が克服できず、結局解ききれませんでした。
 具体的に言えば、序奏はクリアできて、涛龍型龍追い+持駒変換で、一旦75歩を消去して、その後、84角打から62角成でと金ハガシができるというのはわかりました。ところが、それでと金5枚はがして最後成桂をはがして収束だと500手くらいで終わってしまって全然手数が足りません。
 で、よく調べてみたら、62角成をすぐに取らず、一旦33玉とかわす手があることを発見。それに対しては44馬で引き戻すしかなくて、次は93角と打って71とを剥がしにかかれることはわかったのですが、そこで思考が止まってしまいました。その後のと金を剥がせなくなってしまうからです。

 結果稿を見てビックリ。71と剥がされると早詰になる変化があったんですね。これは全く気付きませんでした。

  tajimahenka1.gif

 93角に単に75歩合をして71とを剥がされた後の変化図ですが、ここから66角、65玉、22角成以下の手順が成立していました。この変化が詰むかどうかの切り分けは「72龍」が可能かどうかにかかっていて、71か62にと金がある場合は他の形に関わらず不詰、どちらもない場合は他の形に関わらず詰む、という構造になっていたのです。これは脱帽物でしたね。

 そこで93角に一旦84歩合をするのですが、84歩合のままとか、84同角成、75歩合のままで龍回転をしてしまうと、持駒銀の時に59玉と潜られて詰まなくなるので、62馬と捨てておかねばならないのが更なる工夫でした。
 さらにさらに、1歩も持っていない場合は57龍に65玉で不詰だが、1歩持っている場合は56龍ではなく57龍が可能となり、62馬をかわせなくなって直に取るしかない、というのが最後の秘密でした。なるほどねえ・・・・・・。

 結局、71とを剥がした後はサイクルが短くなって、最後に成桂をを剥がして収束というものでした。
 
 ただし、収束があまりにもあっけないのと、収束間際に無駄手のような迂回手順が成立するのが何とも惜しい感じがしました。
 もっと別なまとめ方はホントになかったのだろうかと考えてしまいました。

 そこでチラッと思いついたのが、下記の図です。何のことはない、発表図の52成桂と19とを入れ替えただけのものです。

  tajimakai.gif

 この図を詰めてみたらどうなるのか考えてみます。
 成桂がなくなって全部と金になったので、71とを最後に剥がすことにして、規則的に5回繰り替えすことができて、と金が全部消えた後は、上記の変化手順と同じ手順、66角、65玉、22角成以下の収束手順となります。手数を数えてみれば、何と・・・963手になるではないですか!!

 ただ、さすがにこれに作者が気付かなかったはずはなく、むしろ、作者にとってはこの方が当初の予定だったのではないかと想像できます。
 どうしても解決できない問題のために、泣く泣くこちらの方法をあきらめて、52成桂案で妥協せざるを得なかった、というのが真実のように思われます。

 問題は収束手順がアイマイになってしまうことでした。

  tajimakai941.gif  
 
 上記は収束手前941手目の局面ですが、ここから、58龍、66玉、67龍、55玉に66角、65玉、22角成、54玉、64龍と進行。

 ここで同香なら55銀、65玉、66銀、54玉、55銀打、43玉以下。
 スッキリした手順とは言い難いですが、詰みさえすればよいし、余詰もないようなので問題なしとしましょう。これを作意にできれば問題ないのですが、ところが・・・

 64龍に同玉の変化がどうしても割り切れないのです。

 55銀、74玉、72龍、73金合、84と、65玉、66銀、54玉、55銀打以下、こちらの方が2手長いのですが、72龍のところを単に84とでも詰むし、73金を同龍と取っても詰んでしまう。

 結局作意を確定できないことになり、残念ながら、現在の基準では不完全作と判定せざるを得ないようです。

 詰むことには間違いないので、収束くらいどうでも良さそうですが、そういうわけにも行きませんもんね。


 この図に手を入れるとすれば、右上の部分しかありえないのですが、ここを少し工夫して手数を伸ばしてもう少しスッキリした手順に改造できる可能性があるとしても、結局上記の変長(?)の問題は解決しません。
 ちなみに初手を省いた上で、金を右上のどこかに置いて収束手順を創ろうとするのは、22角成、54玉の時に56龍と上がる手があり、金合が出来なくて早詰です。


 さらなる問題は75歩のこと。
 上図から48角以下75歩を消去して、もう一度持駒変換をしてから収束手順に入ることも可能なようですが、この場合は、64龍、同玉、55銀に75玉と逃げられるので不詰。この点はクリアできていました。
 しかし、本音を言えば、逆の状況、「75歩があったら不詰、75歩がなかったら詰む」という状況でありさえすれば、1000手越えの作品になった可能性もあったのですが、これはさすがに無理な注文のようです。


 結論としては、発表図で妥協せざるを得なかった、ということになるようです。
 もちろんそれでも、傑作中の傑作であることに変わりない、とは思います。
   
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